ジャンル混合
□「D.C. Girl's Symphony」Ryouhei Side...
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とても懐かしい夢を見た。
それは遠い遠い、幼い日の記憶。
「あー、もう、うるさい。
びーびー泣くんじゃねーよ」
夕暮れの公園。
傾きかけたオレンジの夕日と、足元に長く伸びた影。
「これくらい、どうってことないから。
だから、泣くな」
俺がどんなに「泣くな」って言っても、
目の前の女の子は泣きじゃくったままで。
あぁ、また怖がらせたか、なんて思いながら。
「はあ。 ったく……しょーがねーなぁ」
いつまでも泣いているそいつを見ていられなくて。
どうにかして、笑ってもらいたくて。
「これからは……から……
だから…」
俺は、たった一つの、絶対に忘れることのない約束をしたんだ。