ジャンル混合

□純潔に悲しく輝く下で不信用と信用の激動が渦巻くティキラビ
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2.Brightdown





「…さみぃ」



雪が降り積もる夜の街を一人歩く。
胸の奥に秘めた約束を果たす為に。



今夜はこの街の外れでティキと待ち合わせをしている。
中立とはいえ黒の教団に属しているオレにとって、
敵同士のティキと会うのには度胸がいる。



何度も無くそうとして、無くせなくて、重ねたティキへの想い。
どんなに遠く離れていても、オレの心を照らすのはティキだけ。



「よぉ、ラビ」



マフラーに埋めた顔を上げれば、ティキが片腕を上げてこちらを見ていた。
爽やかに笑ってるもんだから、オレも思わず口角が上がる。



「今夜も無事逢えて良かったよ、この世界じゃ予定が変わることは仕方無いしな」
「そうさね、でも…」
「ん?」



瞬く光りは離れていても、巡る場所で夢にたどり着く…
だから、奇跡は必ず叶うはず…
オレとティキは、何度だってお互いにたどり着ける。



「心配せんでも、大丈夫さ」



輝く光りの下で未来を遠くにかざして、
オレ達はまた同じ景色に出逢えるはずさ。





(輝く下で)





→3.Doubt&Trust〜ダウト&トラスト〜
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