ジャンル混合
□リストカット
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「ラビ…お願いだから、もうやめてくれよ」
「…わりぃ」
「オレ、いくらでも支えになるから。
だから、こんな傷ついたラビ…もう見たくない」
普段のティキからは想像も出来ないような、
ふるふると揺れる瞳で言葉が紡がれていく。
もしかしたら、オレは【黒】とばかりいるからよく知らねぇけど、
【白】の時はこんな感じなのかな。
「ティキの体じゃないさ」
「ラビの体だから、オレまで苦しくなるんだよ」
あぁ、そんな切なげな瞳で見ないでくれ。
そんな瞳で見られたら、溜まってるものが全部出ちゃうじゃないか。
この気持ち…全部吐き出せたら、どれほど楽になるか。
「ラビ、泣いてもいいんだよ…オレにもっと甘えていいから」
「ティキ…」
涙こそ零れていないが、オレの目は充血で真っ赤になっていた。
そんなオレにティキは気付いて、優しく抱きしめてくれた。