ジャンル混合

□花言葉50のお題企画(後半戦)
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29.コンロンカ(宍戸夢)





これは、ある神々の物語。



ある日のこと。恥ずかしがり屋の
奏は大きな大きな岩の奥に
閉じこもってしまいました。
その話を聞いた他の神々は驚き、
どうしようかと話し合いました。



岩を叩いてみても無反応。
大声で呼び掛けてみても無反応。



神々は困り果ててしまいました。



ある1人が
【歌って踊って楽しくしていれば、
 興味を持って出てくるのではないか】
と考えました。
そして、全員で岩の前で
楽しく騒いでみました。



しかし、これも失敗に
終わってしまいました。



いよいよ手段も底をつき、
神々は絶望しました。



その時、そこにある神が現れました。
奏の兄・宍戸亮です。



彼は奏の閉じこもっている
岩に向かって叫びました。



「奏が出てこないと、
 俺が2食も食わなきゃならない。
 太って激ダサな俺を
 そんなに見たいのか!!」



と。
周りの神々は「そんな言葉…」
と、溜め息をつきました。



ところが、よくよく見ていると、
岩が少しずつ動いて
いるではありませんか。
そして、奏がちょこ…
っと顔を覗かせたのです。



神々は一斉に喜び始めました。



宍戸は奏に言いました。



「もう俺を太らせることはやめろよ」



と。
奏も言いました。



「亮兄を激ダサにするわけには
 いかないものね」



と。
もう奏が閉じこもることはないでしょう。



めでたしめでたし。





(神話)





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