ジャンル混合
□花言葉50のお題企画(後半戦)
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47.アリウム(ギル←ヴィン)
「うわあああぁぁぁ…ギルのバカぁ…!」
広いナイトレイ家全体に響き渡る
ヴィンセントの泣き声。
ヴィンセントは滅多なことが無い限り、
感情を表すことはない。
表すことがあるとすれば、
決まって【ギルバート】が関わる時だ。
ヴィンセントの言動は、すべて
ギルバート中心に回っている。
しかし、それはギルバートの意思ではないので、
ギルバートとぶつかってしまう時も少なくない。
今回の泣いている理由も、ギルバートに
きつく叱られてしまったからだ。
「僕はギルのために…なのになんで…僕は…!」
うまくいく時もあるが、空回りしてしまう時も多い。
自分の中では一生懸命やっているからこそ、
悲しみや悔しさも大きい。
【どうして理解してくれないのか】と。
「でも…僕はギルの為にこれからも…」
どんなに傷付こうが、悲しみを背負おうが、
ヴィンセントにはギルバートしかいないのだ。
(無限の悲しみ)
→48.シロツメクサ(赤也夢)