テニスの王子様

□二人暮らし
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「なぁ跡部、ベッド、本当に一つでいいのか?」
「…構わねぇが、今更どうした?」
「んー、なんとなく?」



共同の寝室に、共同のベッド。
俺からすれば、実家と大差ない(むしろ部屋は広くなったくらいだ)が、
跡部からすれば、何もかもが小さく、狭く、
不便になったのではないかと思う…



が、やはり跡部の口から不満や文句が零れたことはない。



「俺は、実家の暮らしも嫌いじゃないが、
 何よりも、お前との今の暮らしが、一番好きなんだぜ」



良い笑顔で、こんなことをさらっと言ってのけるんだから、
俺は、自分が思っている以上に、跡部に愛されているのかもしれない。



「ありがとな、跡部」
「変なことに気ぃ回さなくて良いんだよ、お前は」



優しく頭を撫でてくれる跡部に、俺も笑いながら、
「これからもよろしくな、景吾」と告げ、
手の動きに促されるように、ゆっくりと瞼を閉じた。





End.





→あとがき。
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