間違った日々の視点。
赤ヰ 銀狼
この世は間違っている。矛盾の世界。誰もが、誰も信じない。荒んだ女性の人生を画いたドラマが流行るのは何故か。イジメを題材にした番組が多いのは、酷く冷たい世界だから。死が増えていく、生が減っていく。誰のせいだ。全ては戯言。政治家が言う戯言を、誰が信じるのだろうが。堕ちていく世界。堕ちていく、日本。誰が引き上げる。誰も引き上げない。嗚呼、お前も、堕ちていく世界を、憎むのだろうか。憎むだけ、だろうか。憎み、涙を堪えながら、人は死に逝く。ただ、それだけ。それだけしか、しない人々。
絶対的強者がいないこの世界。どれだけ望んでも、何を考えても、自由な世界とは程遠く。身近である。それは気持ちしだいであり、全て人次第である。自由を欲しながら、人は支配を欲する。おかしな世界である。なのに、人は世界滅亡を恐れる。
『堕ちてしまえばいいのに』
誰が、望んだのだろう。支配され、強者がいれば、面倒なことは何も無い。ただ、付いていけば良いだけだから。楽がしたくて、なのに自由が欲しくて。矛盾だ。全て、矛盾だ。個性を詠いたいのに、同士を欲しがる。間違っている。何が正しい?現世を恨めしく思っている霊、それを聞く者。その者にあやかって、現世に居ぬ者を頼りにして、何が出来るというのだろうか。ただ、死が待っている終わりの地の果て。終わった者に、答えなぞ問うて如何する。
嗚呼、堕ちていく日々。
嗚呼、堕ちていく者達。
誰がこの世を、破滅に追いやる。
世間体を気にする奴等に、誰が、何を言うのだろうか。
離れていく気持ちを、引き止めるために手を汚す。
誰も、貴様の近くになんぞ、居るはずも無い。
そんな人間が増えれば、孤独が増える。
だからこそ、人は人を欲す。
ああ、皮肉。