ONE PIECE
□狼男
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「ビビちゃぁああああああ〜〜〜〜ん!!!!!」
麦わら海賊団の船には聞きなれない声が響いていた。
アラバスタ国の王女ビビはこの海賊団に入ったばかりの少年の声に立ち止まり振り返る。
ビ「ジャンさん?・・・・・・きゃぁ!」
突然ジャンに抱きつかれ驚いて尻もちをついてしまう。
ビ「もう!いきなりどうしたの?ジャンさん。」
「えへへ〜。俺ビビちゃん好き〜〜♪」
そう言ってジャンはビビに抱きついたままニコニコと笑う。
その笑顔にビビは苦笑し、よしよしとジャンの頭を撫でる。
平和なその空間を壊したのは1人の男の悲鳴だった。
サ「ギャああああ!!!!クソ犬てめー!!!!!!ビビちゃんに何してんだああああ!!!!!!!!!」
両手におやつを持ったままサンジは目から炎をだす。
「あ、サンジさ〜ん。三時のおやつ〜?」
サ「サンジと三時で意味わかんねーよ!!!!!」
怒っているサンジを余所にジャンは座り込んでいるビビを抱え、サンジの所まで走る。
「うッおおおお!!うまそーーーーー!!!!!」
サ「これはてめーのじゃねぇよっ!!つか、ビビちゃんを放せぇぇ!!!!!」
サンジは怒り狂い、ジャンを蹴る。
「ギャあ!!な、何すんだよ!!!ビビちゃんに当たんだろ!!」
サ「ビビちゃんすまねぇ、このクソ犬が・・・」
ビ「えぇ?!そんなことないわよ。」
「だよなー。それとサンジさん、俺は犬じゃない!!!」
サンジはビビにおやつを渡し、知らん!と言ってナミのいる部屋に行ってしまった。
「なんだよーサンジさん。」
ビ「ふふっ。そうよね、ジャンさんは狼だったわよね。」
「ビビちゃん、今思い出したような言い方!!」
ビビはまた笑い、ごめんなさい。と言ってサンジからのおやつを食べる。
「あー!!うまそう!!!!俺も食べに行こう!!!!」
ビ「ジャンさんのは、キッチンにあるんじゃない?」
ル「おやつうううううううう!!!!!!!!」
急に出てきたルフィと一緒にジャンもキッチンに向かう。
「船長!今日のおやつはアップルパイだって!!!」
ル「何ぃ!!急げぇ!!!!!」
2人は競争するようにキッチンに駆け込んだ。