ONE PIECE
□狼男がやってきました。
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アラバスタ王国
港町【ナノハナ】
海軍のスモーカーはあのローグタウンでの出来事からずっと麦藁の一味を追っていた。
丁度、彼が通った店に大勢の人が集まりざわざわとしていた。
ス「あの店はやけに騒がしいな・・・何があった・・・・。」
スモーカーの隣にいる、同じく海軍のタシギはいつもきているジャケットを脱いでいる。
タ「なんでも店のお客が突然死したらしくて・・・・・あ、軍曹さん。」
軍曹と呼ばれた1人の男が急いだ様子でこちらに走ってくる。
「大変なやつがこの町に・・・・!!大変です、スモーカー大佐!」
――−−−−−−−−−−−−−
当の店では肉を片手にテーブルに突っ伏した1人の男を取り囲んで、町の人が集まっていた。
「店主と会話している途中で突然、死んじまったらしい。」
「砂漠のイチゴを口にしたんじゃねぇかとみんな言ってるよ。」
「砂漠のイチゴって言やぁ、イチゴの形をした毒グモじゃ・・・。」
「口にしちまうと毒で数日中に死ぬ。そしてその死体には感染型の毒が巡る。」
「だから誰も近づけねぇんだ。」
周りの人が話していると、どこからか1匹の黒い大きな犬がその男に寄ってきた。
「ん?そこの犬どこから入ったんだ?毒にやられるぞ!」
1人が犬に向かって叫ぶと何故か犬がこちらに向かって、ウー!と唸ってきた。
「な、なんだ?!もしかしてもう感染したとか・・・・。」
犬はそのまま未だ動かない男に近寄り、そのズボンを口で引っ張った。
がばっ!
と、突然男が、ぷほ?!!と言って起き上った。
「「「うわっ!!生き返った!!!!」」」
周りの者はビクッと驚いて飛び退く。
「ん?」
男は状況が分かっていないようで、キョロキョロとしている。
男は、だ、大丈夫?と言って近づいた女のスカートで突然顔をゴシゴシとふく。
女は驚き、きゃあああ!と言ってどこかに行ってしまった。
そして男は口を食べ物でいっぱいにしたまま慌てた風も無く後ろを向く。
「ふぅ・・・・・いや〜〜〜、まいった・・・・・」
「寝てた。」
「「「寝てたっぁぁあああ?!!!!?」」」
男のあり得ない言葉にその場にいた者全てが突っ込んだ。
「あ、ありえねぇ。食事と会話の真っ最中に・・・・。」
「しかも続きを噛み始めた!!」
「しかし何の騒ぎだい、こりゃ。」
「「「おめぇの心配してたんだよっっ!!!!!!」」」
しゅばっ!と勢いよく突っ込む周りの人。
「この店はコント集団を雇ってんのかい?」
「いや、そうじゃねぇが・・・・・まぁ・・・無事ならよかった。」
店主のやさしい言葉も半分に男はまた、どさっと顔を料理に埋め寝てしまった。
「「「「うをいっっ!!!!!!!!」」」」