□花見日和
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魅入ったそれに何思う?




好奇心や冒険、探検心とか……どうやらそういうのが薄いらしい私は、二年目にして初めて屋上に来てみた。


風が欝陶しいから当分ここには来ないと早々思うけど、それにしても桜がよく見える。
今更だけど校庭にこんなに沢山あったとは。




「いい身分なこって」

「っ、妖さん」


息を詰まらせておいて説得力は無いけれど、驚いたんではなくて気配の消し方が流石だったんだ。

なぜなら妖さんも来てくれるかも…と常に予感しているから。(願望とも言う)



「見下ろすってのも中々ですね」
「ふーん」

…同意を求めたんですが。

「お前一人か?」
「え、うん」



………ハッ!!!


いやいやマジで私…ええっ!!?
ありえない…っ。


即座に体ごと外へ向けたからこの熱を持った顔は見られてないだろうけど、
掴んだフェンスのうるささで動揺してんのモロバレじゃん…!

てか自覚遅いし、その前に私って一体…。




「ケケケ、どうした糞青春女」

「いーやーやめて!!てかもう埋めて…っ」



授業サボって一人屋上で桜見るとか………どんだけ思春期だ私。

は、恥ずかしすぎる…!


フェンスを掴む手に額を押し付けうなだれると、ガシャンと衝撃が伝わった。
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