..テニスの王子様..
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「大会お疲れ様でした!」
「うー、ごめんね。私がもうちょっと点数を伸ばせれば」
「ううん!相手は前回優勝した強豪校だったし。しかも、ななしは自己記録更新したんだよ!凄いよ!」
昨日が陸上の大会本番で、結果は負け。
数点違いで負けてしまったのだが、その数点で決まるのが陸上競技だ。
悔しくない訳がない。昨日はチーム皆で肩を寄せ合い泣いたものである。
あぁ、青春だなぁ。←
そんなことを考えていると、急に陰が射した。
「・・・ウス」
あれ、ここは確かに私の教室だよね。
間違えたなんてことはないよね?
でも、この人確実に私の前に立ちふさがってるし。
「テニス部で二年生の樺地君だよ」
友達が私に教えてくれる。
今年の二年生は身長が大きい子が多いのな!
「・・・ついてきてください」
「どうやら、跡部君がお呼びのようだね」
「さっきからなんで分かるの!?」
友達よ、すげーな。おい。
とりあえず、現在は樺地君の後を追いかけています。
身長高いから歩幅が広いのなんの。
私に至ってはほぼ走ってると言ってもいい。←
「名無し先輩」
「あ、ななしでいいよ!ふたごと紛らわしいと思うし」
「ウス。ななし先輩」
素直でいい子だなぁ。
最初は言葉不足で何を言ってるのか分からなかったけど、慣れてくると普通に会話になるし。
威圧感は半端ないけどね!
「にしても跡部君なんの用だろう。あまり良い予感はしないけど」
「・・・」
「ん、樺地君も分からないんだ。でも大丈夫だよ!怖かったら樺地君の後ろに隠れるから」
「ウス」
そうして、私達はキャーキャーと奇声が聞こえるテニスコートへと向かうのであった。
ん、テニスコート?