..テニスの王子様..
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「ななし、私テニス部のマネージャーになったの」
家に着いた途端、部屋に響きわたる声。
私は目を丸くして声の持ち主の方を見た。
そこには私の双子の姉、ふたごがニィっと嫌な笑みを浮かべてそこに立っていた。
「ふたご3年になって今更部活に入るの?・・・しかも、え、テニス部って言った?」
「うん、テニス部」
「やめときなよ!テニス部だよ!!なんか、女子が異常に取り巻いてるあの部活だよ!?」
分かってる!?っと勢いよく猛反対してみたものの、一度決めたら一直線なふたごのことを思い出し、騒ぐのをやめた。
あぁ、私の心配事が増えたよ。
「あんま、無茶しないでよね。それに、私までとばっちり食らうのは嫌だもん」
めんどくさい。
目の前の私と瓜二つの彼女は長いサラサラな髪を手で後ろの方へ払いのけ、自信満々な表情で口を開いた。
「何かあったら返り討ちにしてやるわ」
私が目の前のドヤ顔を叩きたくなったのはまた別の話である。
どうやら、私の双子の姉は氷帝学園ホスト部…間違えたテニス部のマネージャーになったようです。
ちなみに、私が入ってる部活は総合格闘技部。
はい。女子力の欠片もありませんが、何か?
そんなこんなで、私達の中学3年生の話は始まるのであった。