Novel:Blue 2
□+スカーレット・クインビー+
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+スカーレット・クインビー+
青山木野久藤は外掃除、何で俺だけが教室掃除なんだ。
神様ってホント不公平。
友人だってライバル。
アイツにとっては久藤、俺にとって今は木野。
青山が満面の笑みで木野と向かい合って何か喋ってる。
笑った顔はそれこそ食べてしまいたいくらいに可愛くて堪んないけど、それがアイツに対してのものだと思うと憎たらしい。
窓越しに恨めしく睨んでも此方を向きやしないから、輪をかけて苛ついた。
「芳賀くん、きっちり手を動かして掃除をしなさい!」
あー、はいはいすいませんね。
そう適当な返答をしようものならマシンガンのように正論を返されるだけなので、ごめんなさいと謝るヘタレな俺。
しぶしぶ箒の柄をキツく握り締めた。
「外掃除なんて寒いから嫌だなー…」
のろのろと手を動かしながら、教室を出る前にそう青山が呟いていたのを思い出す。
戻ってきたら直ぐに抱き寄せ細い首にキスを落とし、一瞬にして沸騰させてやろう。
お仕置きはその後だ。
+fin+