Novel:Black

□+desire+
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「困った奴だな。」






全く、素直じゃない。
まぁそういうところが、あんたらしいが。



理解ってる癖に。
人が悪いですよ。
要は甘えてるんですよ。















――気づいて、ください














『鳴海さん。』

「なんだ?」






私は、あなたが好きです。






『そろそろ、帰りましょうか。』

「ああ…、そうだな。」



『それでですね、傘がないんです。』

「は?」

『私、傘がないので。』








だから。




一本の傘の下。
隣を歩いてもいいですか?



+fin+

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