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□ミニマム、世界
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「え、どうして、」


「……………知るか」








ミニマムユウに出逢ったのは、ホームの引越しの準備をしていた、そんな時だった。









「っ、ど、しよ、」


「……………、?」


「っ、可愛い!可愛い!可愛いー!」


「っ、引っ付くなよ、!」







いつもと違って、下から見上げるように睨むユウ。
睨んでるには睨んでるのだけど、そんな愛らしい瞳で睨まれたって、全然怖くなくて。
むしろ可愛くて、愛らしくて、胸がきゅんとする。








「ユウ可愛い、お姉ちゃんが抱っこしたげるー」


「っ、やめろよ、!」


「だーめ、逃げないで」








ぎゅー、と、抱きしめれば。
もがいて逃げようとするユウ。
だけど、いつものような力ではないから、簡単に捕まえられて。


なんだこれ、やばいぞ、可愛すぎる、こんな息子がほしいな、なんて。









「お姉ちゃんとお引越しの準備、しよーか」


「てめえ、!」


「だーめ、お姉ちゃん、でしょ?」


「馬鹿か、」


「あ、もしくはママ、ね」


「っ、呼ぶか、!」








なんだか知らないけど、こんなチャンス滅多にないから。
遊んでやろう、ユウを見下ろすとか、抱っこするとか、きっとこの先絶対ないだろうから。














ミニマム、世界
(「あ、そーだ今日お風呂で洗ったげるからね」)
(「っ、離せ、!」)
(「……ユウー、何遊んでるさぁー」)
(「っ、ラ、ラビもちまってしてる、!」)
(「んー?」)
(「っ、可愛い!じゃあ今日は三人でお風呂入ろうねー」)
(「っ、入る入る、入るさぁ!」)
(「っ、この馬鹿兎!」)














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