treasure・novel
□二日酔いと花束と
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「今夜の飲み会な、ライドウ来ないってさ」
「あっそ…」
アオバに言われて何気なく口を尖らしたトコ、ゲンマに見られた。
「お〜?夕霧ちゃんは拗ねてるの?愛しのライドウに会えなくて」
「べっつに〜!ゲンマには関係無いじゃん!」
「おやおや、怖いねぇ夕霧ちゃん♪」
睨みつける私にゲンマは肩をすくめて、他の席に移動した。
い〜わよ別に。アイツが居なくったって飲めるんだから。それで十分!
店も活気付いてきた頃、特別上忍達の宴会も賑やかになってきたみたい。
でもね…やっぱりアイツが居ないとね…
レモンサワーの味がいつもと違うって感じるのは何でかな。あまり進まない…
ライドウ任務入ってたっけ。明日はお互い休みだって知ってるから用事なかったら、遊びに誘うつもりだったのに…
「つまんないのぉ」
つい口をついて出た言葉をアンコさんは聞き逃さなかった。
「あにぃ?夕霧!!アンタ私が用意した宴会がつまんねぇっての?!」
ゲゲッ!アンコさんもう出来上がりつつあるよ〜ヤッバイなァ…
「違いますよ〜アンコさん(汗)この刺し身のつまが足りないな〜って!私つま好きなんです」
刺し身の盛り合わせを指差し、鼻息荒いアンコさんを何とかダジャレで誤魔化して(誤魔化せる程酔ってるのね…)そのまま宴会の輪の中でガンガン呑む事にした!
ガンガン呑んだ結果…いつの間にか明け方になっていた。
なんで?起こせっつ〜の!見渡すと累累たる屍…じゃなかった特別上忍達の昏昏と眠る姿。
ひとまず寝てる人達起こして皆帰路につく事にした。
まだ酔いが残ってるよ〜まずいな絶対二日酔いだわ…今日は一日寝てよ。折角のお休みなのに…トホホ。
新聞、牛乳配達ご苦労さん。早朝ランニングオハヨウさん。犬の散歩はお疲れさん。なんか朝からテンション高いわよ〜ヤッパまだ酔ってる♪
フラフラしながらどうにか自分の部屋に帰って鍵を開ける。
ん?知ってる気配…部屋を覗くと
「ライドウ?」
何故かライドウが机に突っ伏して寝ていた。