Naruto Story
□あなたに会えた日
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”暁”――
それが表すように、おいら達は一瞬…ほんの一瞬輝くものなのだろうか?それとも、毎朝訪れるそれの様に永久に続くものなのだろうか?
この手は幾人もの血でどれだけ赤く染まったかなど、覚えてもいない。
『あなたに会えた日』
湿ったアジト。時折滴る水滴が、軽快な…それでいて不快な音を立てる。
「我々の目的は、”全てを手に入れる事”…ただそれだけだ」
リーダーの低い声が響く。
先日、大蛇丸が組織を抜けた。
奴を殺す為の戦いの後が痛々しい。
「新しい相棒が必要だろう。デイダラ!」
「うん?」
ふいに名前を呼ばれ顔を上げれば、リーダーとヒルコ…もとい、サソリがこちらを見ていた。
「お前がサソリの新しい相棒だ」
「当人に相談もなしかい、うん」
自身の知らない間に勝手に話が進んでいた事にムッとしたが、1人で一国を落としたほどの実力者であるサソリに興味があったのも事実だ。
2人の元に足を進めた。
「おい、リーダー…こいつにオレのツレが務まるのかよ?」
「…まあ、試しに組んでみろ」
好き勝手言ってくれる。