00その弐

□他の誰でもなく君が
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「浦原さん」
 そう言って迫るように一護が身を乗り出すから、浦原は逃げるように身を引いた。
「……なんですか、黒崎サン」
 二人の視線が交わって、浦原がそれを逸らす。明確な拒絶に気付いてもなお、一護は浦原の目を見るのをやめようとしなかった。
「俺はあんたがいいんだ」
 一護の言葉に、浦原が即座に言葉を返す。
「アタシなんかやめときなさい、黒崎サン。もっとも可愛いお嬢さん――朽木サンや井上サンが、アナタの周りにはいるじゃないですか」
「駄目なんだ」
 一護はそう言って、伸ばした手で浦原の手を掴んだ。
「年齢だって性別だってあんたが何者かだってどうでもいい、俺はあんたがいいんだよ」
 掴まれたその手を、浦原が振り払おうとする。そうはさせまいと一護は手に力を込めて、浦原の動きを封じた。
「浦原さん」
「黒崎サン」
「なあ」
 浦原を壁際まで追いつめた一護は、浦原の体に覆いかぶさるようにして、顔を隠す帽子を乱暴に取り上げる。
「他の誰かなんてどうでもいいんだ、俺はあんたが好きなんだ」
 二人の唇が、ゆっくりと、重なる。
 浦原は、消えるような声で呟いた。
「駄目なんですよ。……だって、アタシもアナタのことが好きなんですから」







一護×浦原萌えるよね! という勢いに任せて書いた。

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