00部屋その四

□雄と雌
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「離しなさいよ」
 睨み付けるチルッチをものともせず、ノイトラは眼前の大きな乳房を鷲掴みにした。
「誘ってんのか?」
「誰が、あっ、」
「誘ってんだろ、元・5番」
 嘲るようなノイトラの言葉が、チルッチの胸を的確に突き刺す。反論の言葉が見つからず、チルッチは唇を噛んだ。
「何だ、何も言わねぇのか? 口だけが取り柄のくせに」
「うっさいわよ、っ、あんっ」
 お気に入りの服が下着ごと引き裂かれ、覗いたのはチルッチの形の良い胸。迷うことなくそれを晒したノイトラは、噛みつくようにそれを口に含んだ。
「お前は雌だ。俺の下で喘いでりゃいいんだよ」
 骨ばった掌が動き、彼女の太ももを撫で上げる。思わず喘ぎ声を漏らしながら、チルッチは口角を釣り上げた。
「バッカみたい」
「ああ? 何がだよ」
「欲しい雌が手に入らないから、代用品でも探してるの?」
 今度はチルッチが嘲るような顔をした。返す言葉を持たないノイトラは、誤魔化すようにチルッチの唇へ噛みつく。
「うるせぇ」
「はっ、図星ね」
 似ているのは胸の大きさくらいだと、二人同時に考えた。








ノイトラ→ネリエル前提。

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