00部屋その壱
□生まれ変わるよ
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ステイルが、銜えた煙草に火をつける。
「副流煙もろにくるんですけど」
シルバーアクセに包まれた美しい指を見ながら文句を言うと、ステイルは、ちらりとこちらを見て言った。
「いいだろう、別に」
「体に悪いにゃー」
「君に遣う気遣いなんてないよ」
俺の文句を流して、ステイルは煙草を吸い続ける。その動作は美しく、どこか、卑猥だ。
ステイルは大人であろうとする。まだ十四歳という年齢なのに。大人であろうと、強くあろうと、する。
「ステイル」
ちょいちょいと呼んで、ステイルに屈ませる。
その唇を、掠める。
「大人になりたかったら、いつでもお手伝いするからにゃー」
「〜〜〜〜〜っ!」
ばちん、と頬を叩かれた。
でも満足で、俺は笑ってステイルを見た。
「大人の余裕、なめんなよ?」
生まれ変わるよ
土御門がエセ御門ですにゃー。