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□翼は要らない
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ただ見上げるしか出来ないシカマルの目に、凛々しく映った。
それは、大きく渦巻く気圧の中心の様に。
圧倒的に静かに。


彼は風なのだ。
直感だったが、シカマルはそれに頷いた。
彼はこの木の葉の里のみならず、世界を流動させるうねりだ。
ならば自らは。
仲間と共にペインの本体を捜し駆けながら、シカマルは思った。
ならば自分は。
その風に正しく乗れば良い。
舞い上がる木の葉の様に、流れたゆたう雲の様に。
風と共に。
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