色彩の間

□小さな大人、大きな子供
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絳攸には、それが誰なのかわかっていた



いつもそうなのだから



ゆっくりと目を開けると、百合姫の優しい笑顔があった



そして百合姫の隣には、黎深がいて・・・



いつもそうなのだ


大きくなってからは、目覚めても、泣くときに声など出していないのに、黎深も百合姫も不思議と別室から絳攸の部屋にやってくる





「またか・・」


「ごめん、なさい」


「謝ることじゃない」

黎深は絳攸の目に浮かんでいた涙を指で拭う
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