その他著権駄文部屋3

□その盲信、烈怒の拳
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「ハッ!」

脳人の兵士、アノーニに拳を打ち込む
その行動の最中
初めて合流した“お供”の面々の動きを観察する
タロウ様が不在でも各個人連携も取れている
きっと
タロウ様が手取り足取り各々動けるように稽古をお付けになったのだろう
…いいなぁ
私も稽古をつけていただきたい…

「ジロウ君!!」

咄嗟の呼び声に
我に返り
反応する
ガキン

金属同士がぶつかる音が
その場に木霊する

「貴様…何者だ?」

その問いかけに
ドンブラザーズを束ねるリーダーだ!

力強く答える
タロウ様がお戻りになる迄
お供達の“リーダー”として
あの方の帰る場所を護る!!

「リーダー…か…」

あの男以外に
相応しいとは思わんがな…
脳人の濃紺色の鎧を纏う戦士が
自嘲気味に言葉を溢す
その言葉に訝しげに眉を寄せる
ふと
鍔迫り合いを続けている
武器から
僅かに“匂い”を感じた
磨かれていだろうが
この微かに残る“匂い”
…タロウ様の血の匂い
お言葉を頂いた時
タロウ様は傷をおっていた
鎖骨の辺りから真っ直ぐに一刀された様な…
それでいて
その事に触れた時
悲しそうに
寂しそうに
していた“表情”も…

「…ドン王家の者は「てめぇか…」

てめぇだな
タロウ様を苦しめたのは!!
相手の武器を弾き飛ばし
その勢いのまま
濃紺の鎧に拳を叩き込む

「っ!!」
「許さねぇ…」

てめぇは
殺す!!
絶対に!!!!
そう高らかに宣言した
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