その他著権駄文部屋3
□もう“一つ”の快盗達
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「っ…」
確か…
と
記憶を辿る
辿った瞬間に
急激な
恐怖と寒気に襲われ
身が震えた
途端に
たった一人の“家族”のことが心配になり
慌てて家に戻る
扉を開け
家の中を見渡し
その姿を探したが
誰も居ない
寧ろ
住んでいる気配が…ない?
「え…え?」
疑問を抱きながらも
“家族”の部屋の扉を開ける
勝手に入んな!
と
怒声混じりの声が
…聞こえない
「魁利…?」
居ない
寧ろ
部屋の荷物が減っている
沸き上がる疑問
確か
今朝喧嘩した
喧嘩なんて何時もの事だし
お互いに
少し時間が経てば頭が冷えて
反省して謝る
それが自分達“家族”の
在り方で
やり方で
だから
“家を出ていく”
なんて選択肢はない筈だ
いや
あいつも
年頃だし
無い事も!
いや
でも
ぐるぐる
ぐるぐる
巡る思考に目が回りそうになる
はあ
と
深く息を吐き
落ち着く為に
テレビの電源を付ける
今日は会社は休もう
これじゃあ仕事にならない
「…え?」
テレビの電源を付けた瞬間に
驚きの声をあげてしまう
放映される情報に
自分の“時間”が“今朝”から“一年以上”も止まってしまっていた事
“世界”は脅威に曝されていたという事実
唯一の“家族”が“脅威”を相手に“正義”とは“反対”で“世の中”を騒がせていたと言う事実を