管理人駄文部屋

□1話 別れ、お互いの探すモノ
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《1》

「(あれ・・ここはどこだろう)」
気づけば自分は見知らぬ土地に立っていた。
・・・此処は何処だろう
そこには、花が一面咲いていた・・
穏やかな場所だった
色取り取りの花・・
よく見ればそこで誰かしゃがんで何かしている
よくみれば、顔はよく見えないが幼い少年が花飾りを作っている
「(ん?誰か来た)」
あれは・・
少年は作っていた花飾りを嬉しそうに今此処に来た人物の頭に乗せた。
その人物は嬉しそうで
他にも誰か来た。
自分と同い年ぐらいの少女だ・・
少女も嬉しそうに笑う。
とても仲睦まじい光景・・
フッと景色が変った。
あの穏やかな場が一変。
匂いなど分る訳でもないのに血生臭さを感じる赤で目を背けたくなるような光景だった。
周りに沢山のヒトが居る。
各々怒声交じりに何かをいいながら、円を作りその中心に誰かが居る。
あ・・
あの風景で居た少女だ。
その少女は頭から血を流しながらもその周りに居る全てに憎悪の目を込めている。
寒気がした
少女は誰かを抱きかかえている。
あの・・少年。
幼い印象の残したあの・・
少年の瞳は既に光はなく、虚空を見ていた。
少女は言った・・
「あんた達皆許さない・・・・」
絶対に・・・・
それは呪いの言葉だった。
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