その他著権駄文部屋1

□その手に触れる
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「耐えて!お願い!」

ブレイクガンナーから装填した
マッドドクターの力が
横たわるその身体に流れ込む

「っあ、ああああ!!」

その部屋に響く
悲痛な程の声
傷や症状が悪い程
ドクターは効果を発揮するその効果の代償に
使用者には相当の痛みがあるらしい

「(お願い!もう少し…もう少しだから!)」

耳に届く
痛い程の声に泣きそうになるのを耐える
握るブレイクガンナーを落とさないように
耐える
マッドドクターのサイレンが止まった

「っ……」

その途端に
部屋には
静寂が訪れる
息が上がっている
数分足らずの事の筈なのに
数時間は経った気がする

「ド、ドクター…チェイスは?」

ブレイクガンナーから
飛び出すように
横たわるその顔の傍に降りピカピカ

己のサイレンを点灯させて知らせてくれる
その言葉に
盛大に溜め息が盛れ
そのまま
尻餅を着いた

『!』
「だ、大丈夫…こ、腰が抜けちゃって…」

はい上がるように
寝台に横たわるその“存在”に近付き
その顔色に目を細め
再び
安堵の息を盛らした

「よかった…」

おもむろに霧子は
その手に触れた

「(あたたかい…)」

あの日
私を救ってくれた手だ…
その手が
握り返すことはなかったが
霧子は静かに目を閉じた





※霧子が23話にて遅刻した理由がコレならいい
てか
進展の無さにがっかりだよ23話!(悲)

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