日朝キッズ駄文部屋

□その日離れて、君が泣いた
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その日・・

僕は初めて“仲間”の最後を知った

それは悲しくて・・

寂しかった

一緒に居たかった・・

でも




リュウタの様子がおかしいと思った

「ジュラサン。パパ達の反応は?」
「未だに反応はございません」
「…そっか」
「大丈夫だって!レックスが持ってた…なんだっけ?あー…何とか装置もあるし。追い掛けてるし。何とかなるよ!」
「リュウタの言う通りだ。待っているだけじゃないから十分進展はあるよ!」
「うん…」
「今日の所はお休みになられては如何でしょう?バックランド号には幾つも休める場所がありますので」
「なら、僕が案内するよ。一人一部屋ぐらいはあるから」
「まじで!やったね!」

何時もの会話
その最中でも僕を抱き上げるリュウタの腕は震えていたんだ




「じゃあ、此処をリュウタは使ってくれ」
「え?いいのか!やっりぃ〜」
「通信システムがあるから部屋どうし連絡できるよ!」
「オッケーオッケー!」
「はしゃぎすぎて寝坊しないでよ!」
「わかってるって!」
「じゃ、お休み。マルムはこっちを案内するよ」

おう!お休み
そういいながらもリュウタは部屋の扉を閉めた

「がぶっ?」

扉に背を預け
そのまま座り込んだ
リュウタどうしたの?
何処か痛いの?
顔を覗き込もうとしたら水滴が鼻に落ちてきた

「ごめ…ごめんな…ガブ。」

リュウタは泣いていた
どうして泣いてるの?

「助けてやれなくて…離れ離れにして…」

あぁ…
そうか…
ぺろり
リュウタの涙を舐めとった
ちょっと辛い

「がぶっ」

大丈夫だよ
泣かないで
仲間と居られないのは淋しいけれど

「ガ…ブ?」

リュウタが気に悩むことはないよ
泣き止んで
鼻水落とさないでね

「がぶっ!」
「いてっ!」

最後の時に仲間と居られなかったのは
つらいけど…


『ガブ!戻れ!!行くな!!』


リュウタを悲しませたくなかったから
ぼくは君の側に戻ったんだよ
君と離れたくなかったから
だから

「いて、いてぇって!ガブ!」
「がぶっがぶっ」

何時ものリュウタでいてよ!





※ガブは中々大人だろうね

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