捧げモノ&素敵頂きモノ駄文部屋1

□あいつとお前の寝顔
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「ったく……俺の気持ちも知らず、無防備な寝顔しやがって。」


そんな言葉と裏腹に、ロゼは微笑を浮かべる。



今から1時間程前、広いアトリエのど真ん中で、ロゼとウルリカは一緒に寝転がっていた。アトリエの窓から差し込んだ日差しが気持ち良いから、ここで日なたぼっこをしよう、ということで。

最初は、お互い雑談をしていたが、陽気に包まれた睡魔にウルリカが負けたのは、日なたぼっこを始めてほんの10分経ってのことだった。
しかもウルリカは、ロゼが伸ばしていた右腕を枕代わりにしている。


そのおかげで、ロゼは身動き取ることが出来ず、彼女が起きるまでずっとこうしていないといけなくなり、現在に至る────という訳だ。



「えへへー…チーズケーキぃ……むにゃ…」

「チーズケーキ?一体何の夢を見てるんだ?」


もしかして、チーズケーキが食べたいのか?と続けると、ウルリカはそれに答えるかのように、ロゼの腕に顔を擦り寄せてきた。

その表情があまりにも可愛くて、唯一自由が効く左腕を、ウルリカの背中に回す。そうすると、抱き寄せるような形になる。


「ずっとこうしてたら、あいつが起きた時の反応が楽しみだな。」
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