捧げモノ&素敵頂きモノ駄文部屋1

□ごちゃごちゃしたもの!!
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《その眼に映るは、白い雪と紅い瞳》



魔界から送り込まれ降り立った場所は

「父上よ、そんなに俺が憎いですか」

ただ、ポツリと呟いた。
涙さえ出ることはなくただ、呆れた口振りで
そこは辺り一面、白。
白一色で覆われた場所。
白だけの場所に、それを覆い隠す吹雪というなの白が吹き荒れる
一度、目を閉じ考える。
こんな場所に人間が居るわけが無い…
人間界に送り込まれる前、少し人間について大まかに学んだ。
人間は不憫な場所には住まない。
技術を発展させ不憫を便利に変化させ豊かな土地で暮らす…
今、居る場所は便利に発展させるのは無理だろう
答えは出た。別の場所に移動しよう…
ふと、気付く。

「声?」

こんな場所にか?
声は近くから聞こえた、また目を閉じ考える。
空耳か?
だがもし…可能性があるならば

「確かめる価値はあるな」

マントを翻し、瞬間移動する。
答えは決まっていた。



「…お前、その本読んでみろ」

本来、自分にとって大事な物を無造作に目の前で、
ただ、こちらを感情の無い瞳で見ている人間の前に放り投げた。
声は、この人間ではなかった。
何かの建物の装置が声を発していたものだった。
この人間は、そこから出てきたのか…ただ、立っていた
全てに怒り、憎しみ、悲しみ、絶望を感じた涙をその紅眼から流して…
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