Mix Charge!

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──2××7年10月中旬


「……ちょ…新離!」
「なんですか。」

ここはかの有名な私立高坂高等学校。
略して高高。
「こうこう」じゃなくて「たかこう」。
決して『高校』の間違いじゃないです。

そしてここはその高坂の学校内であることは分かっていただけるだろう。
そんな中で六人がけの机で二人の少年は話をくりひろげる。
一人は綺麗な白い髪。
一人は焦茶色がかった黒の髪。

対照的な二人の会話は異様だった。

「新離……メガネ似合うっ!」

少し長い白い髪の少年は叫びながらいきなり席を立つ。
そんな彼の名は幡谷(はたや)。
あまりにも唐突な発言を大声でしてしまう彼。

「なんですか。いきなり。」

それを気にもせず軽くあしらう新離。こと生燈新離(きとうしんり)。
焦げ茶の髪は、前髪が長く、目にかかって鬱陶しい。しかし新離はそれを気にする様子もなく眼鏡を指で軽く押し上げた。

「いや……なんか無償に、似合うなって。」
そんな新離の動作を見つつ、勢いよく立ち上がった反動で動いた椅子を引き寄せながら言う幡谷。

「何を今更…。確かにあまりかけませんがめずらしいものでも無いでしょう。」

おそらく幡谷は新離が眼鏡をかけている事を必死でアピールしたかったのでしょう。

新離は、決して目が悪いわけでは無い。むしろ良い方だ。ただ、何故か運動をする時や、よく動く時は掛けている。


とにかくは……ダテ眼鏡 なのである。




新離の冷たい突っ込みにめげず、席に座りなおす。
彼、結構強いね。
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