ゲーム系 a La Carte
□たまには、道草も…
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二人が考え込んでしまうのも、無理はなかった。
群島諸国と言っても、実際に人の住んでいる島は、ほんの一握り。
どの島にも、解放軍の協力要請で何度となく立ち寄っている。
各島の内情も、把握しきっていた。
とはいえ、別に焦ることではないのかも知れない。
今いる仲間たちも、自ら希望して船に乗ってくれた。
だから時が来れば、その人物とも自然に巡り会えるのかも知れなかった。
「あのぅ〜…、お二人ともどうかなさいました?
難しい顔をして…?」
躊躇いがちにかけられた声に、二人はぱっと振り返った。
デスモンドが、不思議そうに首を傾げて立っている。
「あぁ、デスモンド」
タルが相手を確認し、にこりと笑いながら言った。
「それが―…」
「そっか、デスモンドだっ!!」
しかし何か言いかけたタルを遮って、突然ソルが声をあげた。
「はぃ?」
急に大声で名を呼ばれ、デスモンドが目を丸くする。
「なんだよ、急に?」
「最後の一人がわかったんだよ!」
訝しむタルに、ソルが得意げに瞳を輝かせる。
「なにぃ〜!!?
ホントか、ソル?」
ソルの両肩をがしっと掴み、わさわさと揺らしながらタルが言った。
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