青の言葉(18)
□言の葉は靄の中に
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きみは今日も元気ですか?笑ってますか?
届かない声で悲鳴のように叫ぶ。
昔は見えなくてもはっきり見えていたきみが、今は全然見えなくて。
『あぁ、喜んでくれてる、笑ってくれてる。』
それが今じゃ全然分からなくて。
『嬉しいよ、迷惑だよ。』
それすらも僕には分からなくて。
好きって気持ちが溢れるほど苦しくて、苦しいって思うほど好きって感じる。
言の葉を紡げばきみの名前しか出てこないのに、全部靄の中に埋もれちゃう。
男らしいってなんだろう?
きみの名前を口にするたびに思うけど、結局分からないから考えるのをやめた。
独りでいる事が恐いけど、みんな都合のいい時にしか連絡よこさないから、僕は誰にも頼りはしなかった。
ムカつくよ・・・。
いつの間にか僕の中では『ごめんね』と『好きで』って言葉が同じ意味になってた。
だからきみへ・・・。
『ごめんね』
だからきみへ・・・。
『今でも好きでごめんね』