青の言葉(18)
□包容
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僕が犯した罪は、それだけのもので、だからこその今なんです。
僕の幸せと性格を搾取していくのが罰だとしたら、僕はそれすらも抱き締められるのです。
なぜなら、それのせいに出来るほどの罪を犯した過去の自分を、少し愛しく思えるからです。
そうすれば今の現実を受け止められるのです。過去の罪のせいにすれば、自分を責めるだけで済むのです。
その罪を一生かけて償わなければいけないのなら、今でも百年先でもなんら変わりはないのかもしれませんね。
僕は大罪を犯した過去の自分を、今の自分以上には嫌いになれないみたいです。
こんな今だから。
こんな僕だから。
人を殺した事にすら、意味を見付けてしまうのです。
見付けてしまったのです。