*オトメイトBOOK*
□一人想い 御子柴編*
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初めて出会った時から──俺はお前に惹かれていたのかもしれない。
俺は豊玉姫の守護者だから、玉依姫なんかに惹かれることはありえない──あってはならない…。
そう自分に強く言い聞かせていたのかもしれない。
「それ以上…俺に近づくな」
「私とあなたはきっと近いところに魂があると思うの」
あのとき──俺は激しく揺れていた。
何故こんなにも──俺は玉依姫に惹かれるのだと…。
そして──俺はそんな自分を許せなかった。
その少し前──お前と神社で出会った。
お前に出会うたび──俺の心が…大きくざわめき…そして俺の過去が…暴かれていくのがわかった…。
そしてお前が──俺の胸の内を熱くする…。
俺は──一体何なんだ…?
お前は──俺の何なんだ?
──俺とお前は…どういう関係なんだ…?
「私は玉依姫よ」
そうだ──。
お前は玉依姫。
…そして俺は豊玉姫の守護者。
*