heavy

□揺るがぬ恋の唄 三
1ページ/3ページ



─就職体験研修初日



「じゃ、挨拶して」
「はい」


暁奈はコックコートに着替え、宴会厨房の入口に立っていた。
少々人の注目を集めて…


「府立九重南高校から研修生として参りました、高本暁奈と申します。
右も左も分かりませんが、ご指導の程宜しくお願い致します」


ぺこりと頭を下げ、挨拶する。昨日会った人が言った。


「ようこそ宴会厨房へ。
よろしくな。俺は小川だ」

「はい、宜しくお願い致します」

「今日は宮本と古沢と俺と高本さんでやるから」
「はいっ」



本格的に仕事が始まった。
暁奈は慣れないながらも、自分がこれから進む道を刻み込む。
これが仕事となるのだろうと、期待も寄せる。

古沢が3つ上の20歳で、まだミリアリホテルで半年ほどだと聞き驚いたり、小川からは就職したら仕事は見て覚えるものになると教えられた。





















(楽しかったな…明日も頑張らなくちゃ!)


将来への期待を高める、暁奈の初日だった───












 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ