Dreams Are Lie
□第六章・涙
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第六章・涙
−自分を傷つけないために、俺は人との交流を避けてきたはずだ。
孤独を和らげるために、人と距離を置いていたはずだ。
…泣かないために…そうしてきた筈なのに…
「俺、何で泣いているんだ?」
もう、自分を傷つけたくない。
もう、あんな思いはしたくない。
もう…涙は流さない。
そう決めた筈なのに、そうしてきた筈なのに、何で…
「何で…涙が出るんだよ」
後から後から俺の瞳からは、涙がオチル。
「何で…止まらないんだよ」
涙が地に落ちる度に、俺の作り上げてきたものが崩れていく。
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