━STORY━

□猛々しき野獣の如く
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ここはアナザーワールドのクユダという国




その国の中には、ハーフである竜人や獣人達がひっそりと暮らしている小さな村があった




ハーフと一重に言ってもこの村に住むハーフは皆、敵国同士の親の間に産まれた紛い物のハーフ




"ディストーター"




その紛い物のハーフは周りの人々から忌み嫌われ、孤立した生活を余儀なくされる




そのようなハーフ達が唯一笑顔で生活出来るのがその村





〜ダフス〜





「お〜い!」


晴れた青空の下

一人の少女が石造りの一軒家の前で大声を出した


その少女は身体の色が茶色

身の丈が130cm程

鷲のような鋭い嘴に背中には立派な翼

犬のようなフサフサとした大きな尻尾が生えていて、今風な若い服をたしなんでいた


少女
「お〜い!
いないのか〜?」


少女が暫く呼んでいると、玄関の扉から一人の男の子が出てきた


男の子は紫色の身体に黒い頭髪

シンプルな白い長袖服に黒いジーンズ

目元には隈

顔は獣人の顔立ちだが頭には竜人の角が二つ対になって生えていた


男の子
「…はい?」


まるで寝起きのような低い声とテンションでの第一声


少女
「『はい?』じゃないだろ!ι

今日はデルファーレンさんの背中に乗って散歩にでかけるって約束だったろ?

まさか忘れてたわけじゃないでしょうねι」
男の子
「・・・・・・・・・



忘れてなんかいませんよ〜。

散歩が楽しみすぎて昨晩寝れずうっかり寝坊してしまったんです。」
少女
「うそつけッ!ι

今の間は何よ!ι

それに"ジルヴィ兄"殆ど寝ないじゃないか!」
ジルヴィ
「たまたま眠くなってしまったんです。」
少女
「もぉ!ι

あとジルヴィ兄てばもっとテンション上げなさいってば!

こう…

元気イッパ〜イ!(>∀<)

って感じで♪」
ジルヴィ
「これでも頑張ってテンションを上げている方なんですが…」
少女
「…デルファーレンさんとはえらいちがいねぇι

同一人物とは思えないわι」
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