━STORY━

□乗り越えるべき現実
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「母さーーん!」







「そんな大声出さなくても聞こえてるわよ!

そう慌てないの!
ハイ、お弁当♪」

「ありがと♪
行ってきま〜す!」

「気をつけて行くんだよ、ヴェル!」





今日はヴェルが通っている学校の行事で遠足だった



遠足といっても近くの山、"ツガミ山"に登るというものだった






学校の校庭に着くと沢山の生徒がリュックを背負って笑顔で話をしていた



ヴェル
「やぁ!
"ユナ"、"シロ"!」


ヴェルが話し掛けた先には白と茶色の別れた毛肌をしたチワワの子獣人と、緑色のショートヘアの黄色い人竜の女の子がいた


シロ
「遅かったじゃないか!」
ユナ
「さてはまた寝坊したんでしょ!」


この村では幼稚園がないためヴェルは小学校に通っている

因みにこの当時ヴェルは5歳で小学2年生

ユナはヴェルと同い歳でシロは7歳で同級生


ヴェル
「エヘヘ
今日の遠足が楽しみで昨日なかなか眠れなくて
シロ
「ハハッ、ヴェルらしいなw」


先生
「みんな〜、ちゃんと準備は出来ましたか〜?」

学年主任で猫獣人の"シャユラ"先生が生徒全員に号令をかけた


全生徒といっても
1年生全4人
2年生全3人
3年生全2人
4年生全3人
5年生全2人
6年生全2人
計16人だけというかなり小さな学校だった


シャユラ先生
「今日の遠足はツガミ山の環境観測です!

迷子にならないようにみんなで団体行動をするから、絶対に単独行動をしないでくださいね!」


先生が先導し小学生達は校庭を出てツガミ山を目指す


シロ
「知ってるか?

ツガミ山には神様が封印されてる"祠"があるらしいんだぜ!」
ヴェル
「なんで神様が封印されてるの?」
シロ
「その神様が悪い事をしたかららしいよ!」
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