━STORY━
□乗り越えるべき現実
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━3年前━
その日は秋の中旬だというのに雪がぱらついていた
人気のない廃墟と化した町の赤い地面に白い雪がしんしんと降り注ぐ…
廃墟と化した村をふらふらと歩く一人の子人竜
昨日とはまったく違う風景に戸惑い怯える子人竜
焼けている家々からは黒い煙がもくもくと立ち上る
何処が道だかわからない程に色々なものが散乱していた…
ドサッ!!
突然何かにつまづいて子人竜は倒れた
それは人竜の女性の亡骸だった
その姿を見た時、子人竜の胸には大きな悲しみがこみ上げてきた…
「…うぅ…ぁ…
…母さーーーん…!!!」