━STORY━
□悩ましさ感じる君に
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階段を上りきると屋上全面がガラス張りのスチールハウスに出た
リリカ
「…わぁ…」
そこはさながら小さなフラワーガーデンのようだった
リリカ
「…素敵な場所…」
リリカは庭園の中にポツンとある木製ベンチに座り、深い溜め息を口から漏らす
リリカ
「…ハァ…
…お嬢様……か…」
暫くすると階段から一人の竜人があがってきた
リリカ
「!」
竜人は青い毛肌に紫の髪の毛
頭には半透明の歪な角が生えていた
竜人もリリカに気づいたが、特にに何の言葉のやりとりも無くリリカの隣に少し間隔を空けて座った
竜人
「……」
リリカ
「………」
リリカはその沈黙に耐えきれず思い切って口を開いた
リリカ
「…ねぇ、私の事知ってる?」
竜人
「?
…初めて会う人の名前なんか分からないよ…ι」
リリカ
「えっ、知らない?
私、サンセンレールから転校してきた転校生だから、もう広まってるかと思った…ι」