━STORY━

□喰らわれる狼 上
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ティエスは勝負開始の合図と共に両腕を真横に伸ばし十の字の形になった


ティエス
「直ぐに終わらせてあげる!

"大炎奏・焜宮鏤(ダイエンソウ・コンクール)"!」


ティエスが呪文を唱えた瞬間、ティエスの両手から水の様に流れる炎が大量に放たれステージ上を一瞬で火の海にした!


ティエス
「速くリタイアしないと貴方塵になりますわよ?」

ルクシウス
「……」


ルクシウスはしゃがみ込み地面に手を着いた

それはまるで女王に頭を下げる下階級の兵士のように…


ティエス
「まあ、なんて紳士的な降参の仕方。

わたくしの執事にしてあげても宜しくてよ?」


すると次の瞬間


ルクシウスの足下の地面がせりあがり1m程の段差が出来火の海から抜き出た!


ティエス
「えッ…!?

そ、それが何よ…!

それで難を逃れたつもり!?」


ティエスはルクシウスに向けて手のひらを向けた!


ティエス
「狙い撃ちよ!

"雉炎羽蘇(チェンバス)"!」


ティエスの手のひらから小さな火の鳥を象った炎が複数ルクシウスに放たれた!

ルクシウスの周りにまた複数の段差が出現し、ルクシウスはその上を素早く渡りながらティエスの攻撃を避けていく!


ティエス
「チョロチョロと逃げ回って男らしくないわね!

あんたなんかキライよ!」


ティエスは右手を天に掲げた


ティエス
「"火鴉乘炎奏極第3番
(ピアノエンソウキョク)

弐湍鳥"!
(ニタンチョウ)」


ティエスの右手に炎が宿りその拳で地面を衝くと、ルクシウスの足下の炎から大量の小さな火の鳥が真上へ飛び発ち大きな火柱のようになって燃え上がった!


ルクシウス
「ッ!?」


ルクシウスは火柱に吹き飛ばされ火の海に落ちた!
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