二次創作
□私の要る場所
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ある朝のこと。
何気なく始まる今日に、誰もあんなことが起こるなんて予想していなかった。
多分……。誰も――――
私の要る場所
「だから、どうしてそう薫殿は!」
「何よ!剣心だって!」
朝早く、私と剣心は些細なことで言い争いをしていた。
「どうして薫殿はそんなにわからずやなのでござるか」
「剣心だって意地っ張りじゃない!いつも一人抱え込んじゃってさ!!」
「薫殿こそ!」
「剣心だって!!」
私は確かに意地っ張りだし、……ちょっと我儘だけど、今日のことは剣心が悪いわよ!!
「もう知らない!!」
「薫殿!?」
私は剣心の声も聞かずに家を飛び出していく。
「おい!剣心どうしたんだよ」
「そうだぜ、今嬢ちゃんが勢い良く出て行ったぜ?」
私が家から出た直後に、左之助と弥彦の声が聞こえた。
でも、そんなこと気にならないくらい、私は早くこの場から離れたかった。