☆ロイアイしょうせつ☆
□熱
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「おはよう」
「「「おはようございますっ!」」」
いつも通り始業時間ギリギリにロイが出勤してくる。
もう既に殆どの部下は揃っていて、各々のことをしていた。
だが、ロイはそこで あれ、と異変に気がつく。
「中尉は…??」
そう、出勤時間ギリギリになってもあの生真面目な副官がいなかったのだ。
資料を取りに行っているのか、と思い直すと、ハボックが口を開いた。
「まだっスよ。珍しいですね、あの中尉が遅刻なんて。初めてじゃないっスか??」
「僕、中尉が遅刻したの見るの初めてです」
「どうしたんだろーな」
「何かあったのではないですか??」
「連絡は??」
「ないっス」
皆口々に言うことに、ロイは仰天した。
あの真面目と詠われるリザは今まで1度も遅刻なんてしたことなかった。
ましてや何の連絡もなしに。
ロイは無償に不安に駆られる。
「ただの寝坊かもしれないですし、もう少し待ってみましょう」
「ああ…」
ロイは席につくと、いつもはすぐにでてくるリザの入れたコーヒーが無いことに落胆するも、連絡が来ることを期待して電話を見つめた。