戦国パラダイス・水越 佐真之介の日誌編

□水越 佐真之介の日誌編
1ページ/10ページ

第1章前編<越中南西部竹林の乱・前編>
●●

今日あとちょっとでLVが上がる際治安の依頼を受け水越 佐真之介が見回りに行き領の南の竹林付近まで来たその頃。何かヒソヒソ話し声が聞こえたのか気付かれぬ様竹林の中に隠れ、声のする方に近づいた。そこには盗賊(か山賊)らしき怪しい一団が陰謀を話しあっていた。
賊の長「どこの勢力も戦の準備で忙しい。争乱に乗じて町や村を襲い金や食糧を奪うのもいいが各勢力の将もそれぞれ軍資金を大量に蓄えてやがる。」
賊の小頭「そこで1日1ヶ所ずつ領地を襲い各勢力の領主をつぶし領地ごと……」
佐真之介「……!」
賊の陰謀を聞いてる最中に近くに敵意が!
暗殺者「お命頂戴…」
佐真之介(こら!)
暗殺者「……!!」
佐真之介(賊の陰謀を聞いてる最中に!連中に見つかるではないか!)
敵の刺客を取り押さえて再度隠れ賊の最初の標的を聞こうと様子を見たが暗殺者がまた…・!
佐真之介(あ…こら!)
暗殺者「く……!」
捕縛技を抜け離れた刺客は身構え、佐真之介に狙いを定めた。が、それが逆に危険に晒す事に気付いてなかった。
佐真之介「貴様……!」
暗殺者「!?……!!」
賊の長「ゾクの縄張りに首突っ込むたぁええ度胸じゃのう。」
刺客だけではない。佐真之介も賊に囲まれてしまった。
賊の長「オドレラどこの者(もん)け?どこから来ちょったがけ?」
この賊富山弁と広島弁が混じったような方言で喋っている。おそらく越中西部(五十里か小矢部あたり)の者らしい。賊連中に囲まれ気まずい雰囲気の2人。
佐真之介「よかろう。相手に尋ねる前に名乗るのが礼儀。」
雅々「貴様!何自信に満ちた態度でもの申すのだ!」
賊の長「お前、この地方の公儀じゃろ?ま、弱い領主んトコから略奪するつもりじゃけんどいきなり人質が2人もノコノコ来ちょったけん、おかげでここん領地で略奪できっとよ。悪いが同行しられや」
佐真之介「一介の賊が国そのものの支配を狙う理由を教えてくれればな。国の支配を企むとはただの賊ではないな……!」(聞いたな。貴様はすぐ行け。)
雅々「私に指図するな!貴様の首も持ち帰れずおめおめと...ぐっ!」
賊の1人がくの一の顔を殴った。
賊の長「仲間割れはいけんのう。仲間の首はねてわしらの仲間になっちゃろってか?そがい仲間見捨てる者(もん)嫌いじゃけん、助かりたきゃ仲間と金と武器置いて去られま。
金がねぇならお前も人質になるこっちゃ。用が済んだら奴隷として売っちゃるわ。いい客紹介しちゃるけん。」
佐真之介「元々仲間じゃねぇしお前ら賊の仲間になる気もない。それに人質にもなる気もないな。あと目的も聞いてねぇから放ってはおけん。それがしが足軽で、お前達が賊である以上はな……!」
賊の長「やっぱ公儀じゃけえ。会ってすぐ白状するたぁ自信満々じゃのう。」
佐真之介「言ったはずだ。相手に尋ねる前に名乗るが礼儀と。何なら全員まとめて相手になってよいが?」
雅々「……貴様……!」
賊の小頭「んじゃとコラァ!!」
殴りかかる賊の小頭の拳を掴み佐真之介はその掴んだ相手を振り回した。周りの賊が約10人ぶっ飛んだ。間抜けな事に雅々も巻き込まれた。佐真之介はとっさに竹林の中に入って賊を誘い込んだ。
賊の長「逃がすかコラァ!!野郎共捕まえま!!」
しかし避けるまでもない。賊連中の刀や鉈は密集した竹に弾かれ佐真之介にかすりもしなかった。隙をついて佐真之介は賊の1人を倒し刀を奪取、刃峰で賊を1人ずつ叩いた。
地の利を活かし1人ずつ返り討ちにするも竹林の密集度が高く狭い隙が多い。佐真之介は竹林の周りを見渡し長い竹の枝を見つけた。
それを斬って他の枝を切り払いムチ代わりにした。
佐真之介「よし、これならどう振っても...!」
そして竹の枝で反撃に転じた。急拵えとは言え竹のムチは狭い隙間抜けて賊を次々とぶっ飛ばした。
佐真之介「竹林の中で刀奮うなら縦斬りにした方がいいぞ。」
だが真上からも小男がきた。が、佐真之介は軽くかわし落ちる直前に蹴りで迎撃した。小男はふらつきつつもすぐ反撃するがすぐかわした。と同時に背後からの刃と小男の刃がぶつかった!
暗殺者「な.....!」
佐真之介「...何!?」
避けた佐真之介も驚いた。雅々は小男の短刀を弾き小男に忍刀を突きつける。
雅々「!?」
佐真之介は暗殺者の手を掴み押さえた。
佐真之介「よせ。それに助けてくれと頼んだ覚えはない。行って伝えろと言ったはず。」
雅々「勘違いするな!それに指図するなって.....な!?」
しかし突然暗殺者の腹を刃が貫いた。賊の小頭が刺客の背後にいたのだ。
賊の小頭「うちのパシリに何すんじゃ!!」
ガンッ!!
刀持ったまま賊の小頭が倒れた。
佐真之介「それがしはよせと言ったがお前達にも言ったのだ!!」
<後編に続く>
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ