tale
□ちび
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「ねー」
「おい……おーい………」
「ねーねー砕蜂ー」
「砕……」
「…なんださっきから‼
うるさい!黙ってられんのか⁈」
構ってもらえず寂しい俺は
健気にも砕蜂に声をかけ続けていた。
しかし、今しがた遂にキレられてしまった。
「せっかく一緒なんだからー
話そうよー」
「修兵、私は貴様にうるさいと言ったのだ。黙っていろ。」
全く、今日は休みが重なる珍しい日だと言うのに砕蜂は仕事をやめようとしない。
熱心なとこも好きだけど俺はもっと構って欲しかった。
だから、言ってしまった。
「ちぇ……………ちび」
ガタン、と椅子が音を立てる
「修兵………貴様……ッ……
私に喧嘩を売っているのか‼‼」
途端に瞬歩で近づき、みぞおちを殴ろうとする。
しかし、このパターンはもう慣れっこなので問題ない。
カウンターで、俺は砕蜂を後ろから抱きしめた。
そして、体を縮めて彼女の耳元で囁いた。
「ちびだけど、可愛いよ」
砕蜂が耳まで真っ赤になったのは言うまでもない。