book1


□はじまりの夢
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キミ・・・

ねぇ、キミ・・・起きて、早くしないと・・・


(・・・誰?)


お、やっと目を開けたね!
待ってたんだよ


(誰?)


まぁまぁそんな急かさないでくれよ


まだ時間はあるんだから、ね?


(ここは何処?)


そうだなー、うん、じゃあ問題
ここは何処でしょう?
えーと、こういう時は「しんきんぐたいむ」って言うんだよね
じゃあはい、しんきんぐたーいむ!!


(・・・)


そんな目で見ないでくれよー


(ふざけてる?)


ははっごめんごめん、人と話すのは久々なんだ
だから楽しくてね


(・・・どういうこと?)


・・・まぁそんなことより、ここは何処か、だよね

いいよ、教えてあげる

ここは簡単にいうとキミの夢の中

または、キミの能力(ちから)による世界、といったところかな


(僕の、ちから・・・?)


やっぱりまだ自覚していないんだね


(僕のちからって何・・・?自覚って?何であなたはそれを知ってるの?)


何故って、そりゃあ決まってるじゃん










『ボクとキミは同じだから』





(??同じって・・・だってあなたと僕は今初めて会ったのに)



会うのはボクだって初めてさ、
でもキミのことはずっと前から知ってる

キミが産まれるときからずっと、ずっと・・・ね



(・・・あなたはいったい)



おおーっと!もう時間だ
キミが目覚めようとしているみたいだから今回はここまでとしよう


(待って!まだ聞きたいことが・・・)




そうだ、最後にひとつ!


・・・キミが早く気づかないと、壊れてしまうよ



何もかも・・・




じゃあねー!!!



(待って・・・!!!)


(僕は・・・)





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「・・・・・・壊れるって、何―――・・・?」







はじまりの夢 end.
 

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