方舟の記録

□宝箱
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浄瑠璃さんからの頂き物@

[1035]浄瑠璃

マツリカはある時部屋で過ごしているとオ・ルカに話しかけられた。
「マツリカジャスミンとはお前か?」
「え、あ、はいっ」
マツリカがそううなずくとオ・ルカが近づいてきていた。近い。肩と肩がぶつかる位近い。
内心マツリカが焦っているといきなりオ・ルカは髪を一房手に取ると髪に口づけを落とした。
「え…えええっ!?ちょオ・ルカさんなななな、なにを!?」
「ナニ、とは何だ?私はただこの香りを堪能しているのだが?…あぁ、良い匂いだな…」
オ・ルカはそういうとまた、香りを楽しんでいた。その時のマツリカの顔は赤くなっていた。そう、紅葉のように。


しかしそれを見ていた者が居た。カプトだ。最近良い茶が手に入ったのでマツリカと共に楽しもうと近くに来ていた。
するとその時部屋から聞こえてきたのは、マツリカの声とオ・ルカの声。
衝撃で手に持っていた茶が地面に落ちたが、カプトはそれに注意を払える余裕はなかった。ただ心がざわめく。呼吸が荒くなる。
気づいたときにはカプトは走り出していた。無我夢中に。


マツリカはそれを知らない。
2013-11-18 20:24
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