夢小説〜鬼灯の冷徹(LONG)〜

□薬は用法容量を守って飲め
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「あ、奈鶴さん。こんにちは」
「桃太郎さん、順調ですか?」
「え、ええ。たぶん」

苦笑いで返す桃太郎さん。
どうやらなにかありそうだ。
どうせまた、白澤様絡みの問題だろうと予測出来るが。

「なにか困ったことがあったら言ってくださいね。こっちは休暇中ですけどいつでもあの馬鹿をぶん殴りに行きますから」
「あははは…」

苦笑いで返されてしまった。
でも事実を伝えたまでだ。
特におかしな事は言っていない、ハズ。
鬼灯様は早く帰りたいのか早速本題に移った。

「それで、注文していた物を取りにきました」
「あ、鬼灯様のですね。えっと…一つは製作中ですがだいたい渡せますよ。もうしばらく待っていてもらって良いですか?」
「ありがとうございます桃太郎さん。なるべく早くお願いします」

適当な椅子を選び腰掛ける鬼灯様。
だいぶフリーダムだ。
しばらくしてボロボロの白澤様が戻ってきた。
奈鶴ちゃんが酷いとか半分泣きながら。

「なに泣いているのですか。店主はしゃんと仕事してくださいよ。私の注文した薬草はどうなりました?」
「とってきたよ。人遣い荒いよホント」

白澤様は紙袋に薬草を詰め、私に渡すとお茶を淹れてくると奥に引っ込んだ。
白澤様自身がお茶を淹れるなんて珍しい事があるもんだ。

「なんですか、突然お茶を淹れてくるとは怪しさ全開ですよ。飲んじゃいけませんからね奈鶴さん」
「え?あ……はい」
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