夢小説〜鬼灯の冷徹(LONG)〜

□来客既に遅し
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先程のシロさんから聞いたことを並べるてみる。
角が生えて、羽が生えて、肌が茶色で、毛皮の腰巻をしている?
うーん?
ていうかどんな客人だ。
普通に怖いわ。
怖いと言えば、シロさんが言った印象に似たようなのをどこかで読んだことがあるんですが。
もう百年ぐらい前でしたっけ?

「あ、思い出しましたよシロさん」
「うん?」
「多分、その方の事を鬼灯様は『サタン様』とお呼びして居ませんでしたか?」
「そうそう!赤い服を来て真っ白な髭を生やしてそうな名前だった!」
「それはサンタですよ。ですが、やはりそうでしたか」

でしたら私もお手伝いしたかったのに、とぼそりと呟くとシロさんが心配そうに顔を覗いてきた。
思わずその白い体をもふもふする。
癒される、今なら私死ねるかも。

「まあ、過ぎた事でブツブツ文句いう程私も落ちぶれちゃいません。さっさと資料纏めてお昼食べに行きませんか?シロさん」
「さんせーい!」

わふっと嬉しそうに返事をしてくれた。
ああもう可愛過ぎます!!!













とまあ、シロさんパワーあってさっさと纏めてお昼を食べに部屋を出ると鬼灯様の部屋の方角からものすごい勢いで走って来る何か。

「なんでしょう?アレ」
「わかんないけどぶつかったら痛そう」
「痛くない方がおかしいですから、ソレは」

ダダダダダダダッとその勢いは衰える事なく走り続けます。
あっという間に私達の目の前を通り過ぎたソレは…

「あれ?もしかしてサタン様じゃないです?アレ」
「ほんとだ!角に羽に茶色に毛皮の腰巻だー!」

わんわん吠えるシロさんはどうやら珍しいものを見てただ喜んでいるだけのようで。
あれ?
ていうか今、サタン様「オーマイゴットッ!!!」って叫んでませんでした?
悪魔なのに神様に頼るんですか…?
本当に珍しいものを見ました。
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