夢小説〜銀魂(LONG)〜
□第一訓
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「はいはーい!今行くっつーのちょっと待てや!」
叫ぶように返事をするものの尚も鳴り止まぬノックの音。
その音にイライラを募らせながら草履を引っかけたとき、ノックの音がリズムを刻み始めた。
「っるせえっつってんだろおおおおお!!」
「グハッ!?」
ブチッという音が頭の中で鳴った瞬間、思い切り戸にむかって飛び蹴りを喰らわせていた。
蹴った戸は枠から外れ、玉藻を乗せたまま音を立て地面に倒れた。
「ん?今なんか声がしたような気がするんだが気のせいか…?」
まあ、何にせよ五月蝿いノックの音もなくなったし二度寝でもするかな。
うん、そうしよう。
なんて呟きながら戸を持ち上げ、元の位置に戻そうとすると戸の下に何やら影が。
「いててて…」
「お?生きてるかにーちゃん?」
「ってえなコラッ!?何突然飛び蹴りカマしてくれとんだオイッ!!」
ばっと起き上がった銀髪のにーちゃんはあたしの胸ぐらを掴んできた。
ものっそい怒ってらっしゃるようで青筋が沢山見える。
「怒ってらっしゃいますー?」
「そりゃ怒るに決まってんだろ!!猿でもわかるっての!!」
「あっはーごめんごめんにーちゃん。まさかあれ受けて気絶してない人なんて居るとは思ってなくて(笑)」
「そーゆー問題じゃねえだ…ろ…?」
ありゃりゃ?
人の顔をまじまじと見始めた銀髪のにーちゃんは何かに気付いたようだ。
「おまっ玉藻かっ!?」
「ええ、まあそうですけど?」